第6回:文化財の3Dスキャン、人体の3Dスキャン

文化財の保存修復に3Dスキャンが多用

工業分野で多く用いられてきた3Dスキャンですが、文化財分野での活用も始まっています。仏像や土器、遺跡などの建物なども劣化してしまったり、災害等で破損するリスクに対する対策として、3Dスキャンしてデジタルデータとして保管する動きが広まっているのです。スキャンしたデータから模型を複製して触れる展示物を作成するといった試みも行われています。取得した点群データの中に、VRで入り込むような体験を提供しているところもあります。

3Dデータになれば、寸法の測定が容易になることも大きなメリットです。複雑な三次元形状の場合、従来のノギス等による測定では正確に測れなかった距離の測定はもちろん、任意の位置で断面を作成することもできるので、今まで測定できなかった位置の距離が測れるようになるといったこともあります。

人体のスキャン

今まで3Dスキャンに興味がなかった人の中で、最近3Dスキャンに注目が集まるきっかけとなったある出来事があります。それはVRChatというネットワーク上の仮想空間で大人数が自分のアバターを通じてコミュニケーションを取れるというサービスの流行です。今まであったオンラインゲーム等はあらかじめ存在するキャラクターを動かす事しかできなかったことと異なり、自分で好きにアバターを操作できることも要因となりブームとなりました。そのアバターに3Dスキャンした自分のデータを元にモデリングしたものを用いる人が出てきたのです。

しかし人体は動くものなので、パターン投影タイプのスキャナーではうまく取れません。そのため、このような場面で最近多く用いられているのがフォトグラメトリーという、同じ対象を複数方向から撮影し、その視差情報から3Dデータを作成する方法です。現在では、一眼レフカメラを複数並べて一度に撮影できるスタジオも存在しています。
また、ハンディータイプの3Dスキャナーでスキャンするというのも一般的です。

色の取得について

3Dスキャンとは主にその3次元形状を求めるためのものでしたが、文化財のスキャンや、人体スキャンといった目的には、形状に加えて色データも合わせて取得することが必要です。これができるのは、数ある3Dスキャナーの中でも限られていますので注意してください。
また、色は人の見え方によって変わります。どの色が正しいかは人それぞれ…しっかりとした色を撮るなら、専門の方にお願いする等した方が良いかと思いますよ。

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当会ではいつでも対面またはwebでご説明(初回無料:2回目以降有料)いたしますので、興味をお持ちの方は是非お知らせください(メール相談は無料です)。
もっと詳しく聞きたい方は、事務局(info@3dst.org)までご連絡ください。

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