スキャナを使い分ける
3Dスキャナは、カメラ式、アーム式、ToF式を代表として、様々な種類が提供されています。
特にカメラとアーム、どちらが良いですか?と聞かれる事が多いです。今回は、3Dスキャナの使い分けのお話しです。
カメラ式にはカメラ式の利点があります。アーム式にはアーム式の利点があります。
では、どのように使い分ければ良いか、「うちの会社ではどちらが良いの?」を参考までに。
カメラとアーム、どっちが良い?
パターン投影カメラ式の代表的なスキャナは以下の通りです。
パターンを投影して、そのパターンをカメラで撮影して三次元データ化するタイプのスキャナです。
点群の並びが均一に近いので、綺麗なポリゴンが作成できる事から、リバースエンジニアリングに向いています。ロボットに持たせる事で自動で繰り返しスキャンできるシステムも提供されています。
アーム+光切断(レーザー)式の代表的なスキャナは以下の通りです。
多関節座標測定器の先端に光切断(レーザースキャナ)を持たせ、ラインレーザーを照射し、そのラインをカメラで撮影して三次元データ化するタイプのスキャナです。
接触式と非接触式の両方を使い分ける事が自由にでき、座標系の作成が容易な事から検査に向いています。
どちらのスキャナでも検査はもちろん、リバースエンジニアリングを行う事も可能ですが、得手不得手があります。
それで、何に向いているの?
2つの方式の比較として、以下のような事が考えられます。あくまでも一例です。
【カメラ式】
点群の並びが均一に近いので、リバースエンジニアリングにとても向いています。
検査ももちろんできますが、測定準備と測定時間がかかる為、自動化システムにした方が良いです。
【アーム式】
設置後すぐに測定ができる、アームを動かす範囲に自由度が高く、必要な箇所だけをデータ化することが容易なため、検査にとても向いています。接触式としても活用できるので、生産ライン設置治具のセットポスト調整にも有効活用できる。検具レスを検討しているならアーム式のが有効。
リバースエンジニアリングで活用する際は、スキャナの送り速度によって点群の並びが変わるので、ソフトウェア側で点群の並びを制御できるモノを選ぶ方が良いです。
建物をスキャンしたい場合は、ToF式のエリアスキャナのが向いていたり、土壌等の広範囲をスキャンする場合は、空撮等の写真合成のが良いなど、スキャナには得手不得手がある事を理解してください。
あくまでも一例に過ぎません。日頃行う業務内容によって、しっかりと選択する事をお勧めします。
(デモンストレーションだけで決めてしまうと、失敗するかもしれませんので要注意です)
もっと詳しく聞かせて!
スキャナの買い替え時、これから導入する、などなど多くの場面で選択が必要になると思います。
3Dスキャンの世界には、数多くの専門家がいます。
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