第44回:表と裏の位置合わせ

裏と表を一つにデータに?

薄くて小さい形状のワークは、ターゲットが貼れない、特徴形状が無い等の理由で、表と裏のデータを位置合わせして、一つのデータにするのが難しかったりします。
今回は、過去にお問合せ頂いた裏表位置合わせの方法について…です。

【問合せ内容】
薄くて小さいワーク(側面に厚みが無い、特徴形状が無い)なので、ターゲットシールを貼り付けるのが難しいです。どうしたら表と裏を一つのデータに出来るしょうか?

【回答】
1. ワークの上に他の形状を作り(置く)ます。
  →ワークよりも小さく、複雑な形状のモノが良いです。
   粘土で作る、ボルトを貼り付ける等。
2.表面を作った形状も一緒にスキャンします。
3.その後、裏返して他の形状も一緒にスキャンします。
  →表側に他の形状を貼り付けた場合は、表側の形状もスキャンしますので置き方に
   注意してください。
4.スキャンしたデータから、他の形状のみを使って部分ベストフィット(最小二乗法)で、位置合わせを行います。

こうする事で、表と裏のデータを位置合わせする事が可能です。
位置合わせ後、他の形状のスキャンデータは削除して穴埋めを行えば、綺麗なデータになり、評価を行えます。
穴埋めを行うので、形状は小さく作ります。貼り付ける場所は曲率が均一の部分が適しています。曲率が変化する部分に貼り付けると、穴埋めしたポリゴンが歪む事がありますので注意してください。

他の方法は?

他の方法としては、ワークを立ててスキャンすると言う方法もあります。
ワークを立てるのに工夫が必要ですが、位置合わせが不要になるので、より精度良くスキャンする事が出来ます。
ワークを立てているので、少しの風で倒れる…何てことも考えられますので、空調等の風の向きや人の動きに注意してください。

そんなに精度はいらないんですよ

精度はいらないから、もっと簡単にスキャンしたいと考える方もいるかと思います。
その場合は、テクスチャ(写真の模様とか)を使って位置合わせを行える3Dスキャナーや画像を使って、スキャンする方法も良いと思います。

ワーク全体(裏表も見えるように)が見えるように配置してその周囲にテクスチャ(幾何学模様の写真等)を置きます。テクスチャも一緒に映るようにスキャン(撮影)していけば、簡易的に3Dデータを取得する事が出来るかと思いますが、精度は低くなる事もあるので、どこまでの精度が必要なのかを把握してから適した方法でスキャンを行う事をお勧めします。

適した方法がわかりません、目的も曖昧…

スキャンしたデータをどのように活用するのかが、曖昧なままでは適したスキャン方法がわからない場合もあります。まずは、3Dデータの活用目的を明確にする事が大切です。

理屈はわかるんだけど…って思われたら、是非当会にご相談ください。
また、当会認定の”3Dスキャントータルアドバイザー”にご相談ください。
良く分からないから教えてって感じで構いませんので!

もっと詳しく聞きたい!

当会ではいつでも対面またはwebでご説明(初回無料:2回目以降有料)いたしますので、興味をお持ちの方は是非お知らせください(メール相談は無料です)。
もっと詳しく聞きたい方は、事務局(info@3dst.org)までご連絡ください。

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