第58回:検査に使える3Dスキャナー

検査に使える?使えないのがあるの?

ご存知の通り3Dスキャナは、その形状をデータとして取得するデジタルデバイスです。
安いモノから高いモノまで様々なスキャナが提供されていますが、どれでも良いのでしょうか?

安い3Dスキャナの事は第53回のコラム『安価な3Dスキャナーって?』で掲載しました。
データの見た目ではどのスキャナも同じように撮れているように思えますが、実際には大きく違います。
検査に使える、使えない3Dスキャナの違いとは、ずばり『測定器』であるか否かです。

測定器であるか否か、どういう事?

3Dスキャナには、測定器として成り立っているモノとそうでないモノがあります。
測定器として成り立っている条件としては、寸法保証がされている事が絶対条件となります。
寸法保証とは、キャリブレーションを行うマスターゲージ等が校正されており、トレーサビリティが確立されている事が必要となります。

測定器でない3Dスキャナは、キャリブレーションは行いますが、マスターゲージやキャリブレーションプレート等にトレーサビリティ体系が無く寸法保証はされていません。このキャリブレーションは筐体の補正を行うのでなく、カメラのズレを直すだけになる事が多いです。
マスターゲージやキャリブレーションプレート等の校正が必要ないと言われるようなモノも多々存在します(校正の必要が無いって事は…そうですよね)。

測定器ではない3Dスキャナは、高精度でもなく、スキャン精度も安定いない場合が多いです。
ワーク1個をスキャンして、良い精度で撮れていてもそれはたまたまになります。同じようにスキャンしても精度がかわると思います。

測定器はどれ?

一番わかりやすいのは、メーカーや代理店の担当者に直接聞くのが手っ取り早いですが、聞いても明確な回答が貰えないって事もあるかと思います。

近年の3Dスキャナを下図のようなグラフで表現してみました。
赤い破線を境に測定器か否かを見る事が出来ます。
精度軸は0.1mm、コスト軸は約500万円だと思ってください。その線を境に安定してスキャンできるかの目安にする事が出来ます。
皆さんが使っているスキャナはどのあたりにマップできますか?

もっと詳しく聞きたい!

自社で使っているスキャナがどのレベルなのか、これから導入しようとしているモノがどのあたりなのか、不安になった場合は当会にご連絡ください。

当会ではいつでも対面またはwebでご説明(初回無料:2回目以降有料)いたしますので、興味をお持ちの方は是非お知らせください。
もっと詳しく聞きたい方は、事務局(info@3dst.org)までご連絡ください。

すでに、多くのの企業様で、「良いも悪いもお話していただき相談して良かった、検討している最中のモノだとやりたい事が出来ないのがわかり導入機材が明確になった」、等の声を頂いています。セカンドオピニオン的な感じで気軽にご相談ください。

*まずは無料相談を!是非お問合せください!

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